Sherlock S1E2-3 ver.2
ナショナルギャラリーの裏
シャーロックが、携帯に写っている文字の写真を見せ、ラズに作者は?と聴くと、
ペンキはわかる、、
そこへ警官が現れ、ジョンだけが取り残される。
ベイカー街221B
文字の写真と文字を壁中に貼っているシャーロック。ジョンが帰ってくる。
ジョン: 反社会的行為 an ASBOで、火曜日には法廷に
シャーロック: そう Good, fine.
ジョンはとばっちりで大迷惑だったのに、シャーロックにとっては関心外。聞いていない。
シャーロックは、ジョンに警察で情報を集めてこい、ルーキスの行動がわかる手帳か何かを、
僕はヴァンクーンの秘書と話すと。
怒っていたはずなのに、否応なくシャーロックのペースに引きづられてしまうジョン。
シャド・サンダーソン投資銀行
ヴァン・クーンの部屋
シャーロックは、ヴァン・クーンの秘書アマンダのところへに。
パソコンの予定表を見てヴァン・クーンの死亡日が空白になってるというシャーロック。アマンダは領収書を見せる。
一方、ジョンはディモックを訪れる。
あなたがなんと言おうと、100%あなたに賛成です、というジョン。我が意を得たとばかりにディモックは、
彼は無礼だ an arrogant sod
ジョンは(心から驚いて、とスクリプトに)
優しいなあ、みんなもっとボロクソにいうよ
ここは、ジョンらしい皮肉。
ディモックはそれにまんまと乗せられ、証拠のルーキスの手帳をジョンに渡す。
手帳に大連行きの飛行機のチケット。
シャド・サンダーソン投資銀行
ヴァン・クーンの部屋
シャーロック: どんな上司だった?
いい上司だった? Appreciative?
アマンダ: そうはいえないわね
彼が評価するのは高価なものだけ
The only things Eddie appreciated had a big price tag.
この時、シャーロックは机の上のハンドクリームを見ている。
ハンドクリームは、彼の土産だね?
髪に留めたヘアピンをいじりながら、アマンダは驚いてシャーロックを見る。
この何でもないシーン。三重の伏線になっている。Appreciate、ハンドクリーム、髪飾り。
机の上にたくさんの領収書が置かれている。
領収書から、死亡日に自宅からタクシーで何か重たいものをピカデリー駅近くまで運び、ピザ屋に寄り、1時にピカデリー駅から地下鉄で社に戻ったことがわかる。
シャフツベリー・アヴェニュー
シャーロック: (ヴァン・クーンは) ランチを買い、駅に向かった
だが、どこから?
そこで、ジョンと鉢合わせ。
シャーロック: スーツケースに隠していたものをここへ
領収書など情報の断片を組み立ててわかった
中国から帰国後、ここへ
この辺のはずなんだが
興奮して説明するシャーロックと冷静なジョン。
ジョン: あそこの店だ
シャーロック: 根拠は?
ジョン: ルーキスの手帳にある
一瞬、シャーロックはぽかんとする。
それは、あの招き猫のある店だ。
この後も、ジョンがシャーロックに先行するというパターンが何回か繰り返される。
シャフツベリー・アヴェニュー、招き猫の店
ジョンは、その店の茶碗の底の値札にあの文字を見つける。
シャフツベリー・アヴェニュー、中華街
シャーロック: 古い数字、蘇州嗎字だ
今、使うのは露天商だけ
銀行と図書館の暗号もこの数字だ
中国の一地方の数字で、肖像画の目を横切る線も数字の一だ
二人を写すサングラスの女性。
シャフツベリー・アヴェニュー、招き猫の店の向かい側のカフェ
ジョン: 二人とも中国から帰国し、すぐに招き猫の店に向かった
彼らは何を見たんだ?
シャーロック: 見た物じゃない
問題は持ち帰ったものだ
密輸品を持ち込んでた。あの店が荷下ろし場だ
ジョン: なぜ彼らは殺された?
シャーロック: 一人は手癖が悪かった
ジョン: どちらの仕業かわからず、両方を脅した
シャーロック: 最後に雨が降ったのはいつだ?
シャーロックは、招き猫の隣りの家の前に置かれている電話帳が濡れているのに目を留める。
シャフツベリー・アヴェニュー、スーリンのフラット
シャーロック: 月曜からここに
招き猫の店の隣は、アンディが訪れたスーリンのフラットだ。シャーロックは裏窓が開いているのに気づき侵入するが、ジョンは取り残され。。
先客がいたのに気づくシャーロック。
ジョンは玄関のベルを鳴らすがシャーロックの耳には聞こえない。
僕より前に侵入者が、、
小さいが力強い手、、クモ男か
なぜ窓を閉めなかったんだ?
シャーロックは、侵入者がまだここにいることに気づく。
ここで乱闘シーン。
シャーロックは、ジョン、ジョン、と呼ぶが、
ジョンには聞こえない。
家に入れてもらえないジョン。
俺はホームズ、仕事はいつも一人でする!と悪態。
首を絞められて、シャーロックは意識を失う。
男はシャーロックのコートのポケットに何かを入れる。黒い折り紙の蓮。
気がついたシャーロック、フラットから外へ出てジョンにかすれ声で、
3日前に誰かが急いで出ていったらしい
ヤオ・スーリン
シャーロックは、初めて自分からジョンに助けを求めた。だが、襲われて気を失った事は言わない。
一人で推理することに慣れているシャーロック。その世界にジョンが入ってくることに戸惑う。シャーロックの内面の変化は、始まったばかりだ。
シャーロックはアンディのメモに気づく。
そのメモには、Natinal Antiquities Museum の文字。
国立古美術博物館、古美術室
シャーロックは、アンディに話を聞いている。
シャーロック: 最後に会ったのは?
アンディ: 三日前にここで
今朝、辞職を知らされた。仕事が途中なのにね
シャーロック: 最後の日の午後、彼女は何を?
古美術博物館、地下保管庫
アンディ: 観光客を相手に中国茶道の実演を見せていた
使った茶器はここにしまったはずだけど
シャーロックは、廊下に置かれている彫像に気づく。黄色のペンキで書かれた蘇州嗎字。
ここでプロローグとつながる。
この後ラズが案内するのが、
サンスバンクアンダークロフト(サウスバンクスケートパーク)
スクリプトにはUnderneath the Hayward gallery とだけある。ロンドンのハイカルチャーの一角を占めるヘイワードギャラリーの地下に、スケートボーダーやグラフィックアーテイストたちの聖地がある。
このドラマシリーズで一貫して描かれるイギリス社会の階級性・階層性が鮮やかに。
シャーロックとジョンは、さらに黄色のペンキが使われている場所を探す。
サウスバンク、線路脇
シャーロックが見つけたのは、線路に捨てられたペンキのスプレー缶。
シャーロックは、ポスターがたくさん貼られている壁のポスターから、隅を破りとる。
ジョンは、線路に沿った壁に多数の黄色い蘇州嗎字を見つける。
ジョンがシャーロックをその場所に連れていくと、既に文字は消された後だった。
記憶を掘り起こせとせまるシャーロックに、ジョンは、携帯でとった蘇州嗎字を見せる。
再び、同じパターン。
ベイカー街221B
壁に文字の写真を貼り、解読を試みるシャーロック。
二つで一組だ。なぜ、線路脇に
これは暗黒街の仲間への協力の呼びかけだ
目的は盗品奪還
暗号で示されてるはず
スーリンの助けがいる
国立古美術博物館、古美術室
シャーロックとジョンは、再びアンディに話を聞きにきている。
シャーロック: 犯人は蘇州嗎字の暗号を残した
ジョン: スーリンがあぶない
奴は彼女を殺す気だ
心当たりはない、というアンディ。
シャーロックは、陳列棚の中につやがある急須が一つ増えていることに気づく。
古美術博物館、修復室、夜
隠れていたスーリンは、急須の手入れをしている。そこにシャーロックが現れる。
スーリン: 暗号でわかったのね
彼が私を殺しにくる
私は、幼い頃中国に住んでいた
見てすぐにわかった
彼の仕業だと、ジジューの
スーリンは、足の踵の入れ墨をみせる。
シャーロック: トンの印だね
中国が拠点の古い犯罪秘密結社だ
団員は足に印を彫り、運搬の仕事を
ジョン: 君も密輸を?
スーリン: 十五歳の時、両親が死んだ
生きのびるためには組織に頼るしか
組織は、、黒い蓮と呼ばれてる
十六歳になる頃には
膨大な額の麻薬を繰り返し香港に運んでた
その暮らしから足を洗ってイギリスに来たの
シャーロック: だが彼が現れた
スーリン: 抜ける事は許されない
彼がフラットに来て、盗まれた物を取り戻す手伝いをしろって
私は断ったの
ジョン: そいつとは親しかったの?
スーリン: ええ、兄だもの
親のない兄妹、黒い蓮に入って働いた
食べていくためよ
兄はすっかり洗脳されて、シャンという人の言いなりに。黒い蓮の将軍
私は兄の頼みを断った
裏切りだと言われたわ
次の日、職場に行くと暗号が残されていた
シャーロックは、壁に書かれた蘇州嗎字の写真をスーリンに見せる。
解読できる?
スーリン: これは数字よ
密輸人が使う暗号よ。本に基づいてる
突然、電気が切れる。
スーリン: 来たわ、ジジューよ
博物館の中で銃撃戦になり、
スーリンは兄ジジューに撃たれて。。
スーリンの手の中には黒い蓮。
このドラマシリーズでは普通の人々はほとんど死なないが、スーリンは殺されてしまう。不幸な生い立ちにもかかわらず、健気に真面目に生きようとしてきたスーリン。
不幸な生い立ちという特徴は、このドラマシリーズに登場する女性たちの共通点だ。これはまた改めて後でまとめるつもり。
健気に生きようとしていたスーリンは、あろうことか、兄の手によって命をおとす。スーリンの死は、ジョンの表情とスーリンの手の中の黒い蓮によって私たちにわかる。ヴァン・クーンの描き方とは対象的。そこに、作り手のスーリンへの愛情が感じられる。